ウィリアム・シェイクスピアには、20代の数年間だけ記録がほとんど残っていない時期があります。いわゆる「失われた年月」です。ハロルド作石さんの『7人のシェイクスピア』は、その空白に7人の仲間を置いて、劇作家シェイクスピアが生まれるまでを描いた歴史まんがです。
この記事では、二部構成で合計19巻あるこの作品を、どの買い方だといくらになるのかで分解します。長期シリーズは「読みたいけれど総額が読めない」ことが最大の壁なので、そこから先に片づけます。
迷ったら、第一部の1巻だけ試すのがおすすめです。
結論|全19巻はKindleなら約1万5千円、紙なら第一部セット+第二部13巻
- 電子(Kindle)…第一部・第二部とも1巻あたり792円(2026年8月時点)。19巻で約15,048円
- 紙…第一部は「全6巻完結セット」が4,589円(同)。第二部は13巻ぶんを別に買う
- 読み放題・レンタル併用…対象になっている巻だけ定額で読み、残りを単巻で買う。長期シリーズほど効きます
つまりいちばん読めない状態は「全巻まとめて買おうとして止まる」ことです。19巻は多く見えますが、第一部6巻で一度きれいに区切りがつくので、そこで判断すれば十分です。
『7人のシェイクスピア』とは|二部構成で合計19巻
第一部|全6巻(ビッグコミックス〔スペシャル〕)
ロンドンに出てきた青年ウィリアムが、劇場という産業の底辺から書き手になっていく導入部です。単行本は全6巻で完結しており、まとめ買い用のセットも出ています。のちに新装版も刊行されました。
第二部|NON SANZ DROICT 全13巻(ヤングマガジンコミックス)
第二部『7人のシェイクスピア NON SANZ DROICT』は、掲載誌を移して連載され全13巻で完結しています。副題はシェイクスピア家の紋章に添えられた言葉として知られるもので、「身分」というこの作品の主題がそのままタイトルになっています。
料金分解|3つの読み方で総額はこう変わる
| 読み方 | 費用の考え方 | 向いている人 |
|---|---|---|
| Kindleで全19巻 | 792円×19巻=約15,048円(2026年8月時点) | 一気に読み切りたい/保管場所を増やしたくない |
| 紙で全19巻 | 第一部セット4,589円+第二部13巻ぶん | 絵の情報量を大きい画面で見たい/手元に残したい |
| 第一部6巻だけ先に | Kindleなら約4,752円で一区切りまで | まず合うかどうかを確かめたい(いちばん現実的) |
価格は変動しますので、金額は必ず各商品ページで確認してください。ここで見てほしいのは金額そのものより、「19巻」を「6巻+13巻」に割ると判断が一度で済むという構造のほうです。
どこから読むか|第一部の1巻から素直に読んでよい
二部構成の作品は「新しいほうから読めるのか」で迷いがちですが、本作は第一部の1巻から順に読むのがいちばん負担が少ないと思います。第二部は第一部の人間関係を前提に進むためです。第一部の完結巻まで読んで気持ちが続いていれば、第二部13巻は同じ速度で読めます。
「シェイクスピア別人説」との距離の取り方
シェイクスピアの作品を書いたのは本人ではない、という議論は古くからあります。記録によれば、地方出身で大学にも行っていない人物があれだけの語彙と教養を示したことへの疑問が出発点で、いまも定説はありません(※諸説あり)。
本作はこの議論を「正解探し」にはせず、ひとりの天才ではなく複数の人間の持ち寄りで作品ができていく話として組み立てています。歴史の空白を埋める創作としての読み方が素直ですし、史実として断定された説を紹介する作品ではない、という前提だけ持っておけば十分です。
長期シリーズは定額サービスと併用すると総額が下がる
19巻級の作品を単巻で積み上げると、どうしても1万円台になります。読み放題や聴き放題を試したことがない方は、初回無料の期間だけ使って相性を見る手もあります。
現代の私たちへ
この作品の主人公は、才能を認められて始まるのではなく、書いたものが売れる場所に居続けたから書き手になっていきます。実力の証明より先に、証明できる場所に居ることのほうが難しい。会社でも同じで、任される仕事が来る位置に居るかどうかが、たいていの分かれ目になります。



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